4:IBS【過敏性腸症候群】ガスタイプと漢方薬

ガスタイプはIBSのなかでも特に苦しんでいる人が多いのではないでしょうか。
ガスを我慢すると内臓が圧迫されてお腹がいたくなりますし、自分でも気付かないうちにガスが漏れてしまう人もいます。便秘もある場合は臭いも気になりますね。
本当はガスは漏れていないのに、周りの人が笑ったり、鼻に手をやったり、咳き込んだりすると、自分のガスが漏れたと思い込んでいる人もいます。
自分の後ろに人がいないときは何ともないのに、人がいると途端にガスが溜まり始めるという人もいます。
こうしたことが重なると予期不安、つまり、まだ何も起こっていないのに、ガスが漏れているのではないか、臭ったらどうしようという不安が出てきて、ますますお腹の調子を悪くしてしまうのです。

お腹に溜まるガスについて、漢方には独特の考え方があり、お腹が張って苦しい状態は、ストレスなどにより気(生命エネルギー)がお腹に閉じこもった状態と考え、これを脾胃気滞証(ひいきたいしょう)と呼びます。
気は本来、絶えず体中をのびのびと巡り、血液、リンパをスムーズに流し、内臓を温め、人体の正常な活動を維持する働きがあります。
ところがストレスなどが原因で気の流れが滞り、それによって様々な不快症状がでてくるのです。たとえば、
頭に気が滞ると、頭が重く、気分がすぐれない、
のどに気が滞ると、のどに何かがつかえている感じがする、
胸に気が滞ると、胸が張る、胸が苦しい、
腹に気が滞ると、腹が張って苦しく、げっぷがよく出る。
など。それによって使われる漢方薬も違ってくるのです。

気を巡らすために自分でできることもいろいろとあります。
服装は締め付けるものはやめます。ガードル、タイトなパンツ、足の痛くなるような靴。ブラジャー、カチューシャ、帽子、ストッキングなども圧迫感があるようならやめるかゆったりしたものに変えてみてください。

気を巡らせる働きのある食べ物もあります。薬膳では気を巡らすためには香りの強い食物が良いとされています。大葉、セロリ、玉葱、ニラ、ネギ、らっきょう、かんきつ類などです。
また、レモン ベルガモット、レモングラス、オレンジなど柑橘系のアロマオイルをアロマ携帯ストラップにつけたり、ティッシュにつけてときどき香りをかいだりして利用するのもいいでしょう。

また、座りっぱなしなど身体を動かさないでいると気は溜まりやすくなります。一時間座ったら一度立って背中を反らせたり、体中の関節を動かすような動きを少ししてみるなど、お腹に溜まってきた気を全身に巡らせるイメージをもってやってみてください。

治りにくいといわれるガスタイプのIBSは、胃腸の働きを高めてガスを吸収する力をつける、滞っている気を巡らす、不安感を少なくし心を落ち着けるなど、体全体のバランスをとってゆく漢方薬が適しているといえます。

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